転居の際、それまで使っていたネットの固定回線をどうすべきか悩む人は多いはず。
そのまま契約を継続するか、解約して別の回線事業者・プロバイダと新たに契約を結ぶか。
どっちの方がより手間がかからず、料金も安く抑えられるのでしょうか?
悩み所です。
しかし、引っ越しをする時はとにかく忙しく、回線のことばかり考えているわけにもいきません。
そこで今回はみなさんの手間を極力省くために、転居の際の回線手続きについて簡潔に解説していこうと思います。
それに加えて、これから何度も転居をするかもしれない人のために、モバイルWi-Fiについても説明します。
固定回線と比べて手間が段違いに減るのが大きな利点です。
では最初に、転居に際して必要となる回線の手続きについて説明しましょう。
Contents
同じ回線を使い続ける? それともプロバイダを変更する?
転居時、ネット回線に関しては「継続か乗り換えか?」ということを最初に考えるでしょう。
基本的には、手間を省きたいのであれば契約を継続し、月々の料金を安くしたいのであれば乗り換えるのがいいと思います。
とはいえ契約の内容や継続期間によって事情は変わりますので、気を付けてください。
契約を続行するに当たって気を付けるべきこと
回線を変更せず、そのまま契約を続けるのであれば必要となるのは移転手続きのみ。
それ以外に面倒な手続きはないので最小限の手間で済みます。
引っ越しをするので回線を止めてほしい旨と転居先の住所をプロバイダに伝え、新しい住居での回線工事の日程を話し合えば、移転手続きは終わりです。
工事が終了すればまた前と同じようにネットの利用が可能となります。
面倒なことがほとんどなくすぐに手続きが終わるのがメリット。
しかし少々気を付けるべき点も。
契約続行時にはこれらのことに注意すべし!
引っ越した先が回線非対応というケースも。
すでに契約している回線が転居先でも同じように使えるとは限りません。
加えて、アパートやマンションでは多くの場合あらかじめ決められた回線しか使えないのです。
例えば、NTT東日本と契約を結んでいて、関東から関西へ転居することになった時。
この場合だと転居後は回線事業者がNTT西日本である必要があり、それまで使っていた回線ではネットに繋げられなくなってしまうのです。
転居先で使える回線についてはよく調べておきましょう。
移転工事のための料金がかかる
プロバイダの中には継続利用時、移転工事にかかる料金を全額負担してくれる所もそれなりに存在します。
ですがそうでない場合には大体5000円~1万円の工事費用を払わなければなりません。
また、工事の日を土曜・日曜に指定した際は通常料金に上乗せされた額を請求されるケースもあります。
転居の前と後で通信速度が変わることも
回線の速度や混雑具合には、たとえ同一回線であっても環境によって差が出ます。
引っ越してから急に回線が使いづらくなるということも充分に考えられるのです。
サービスの内容や料金が変更される場合も
エリアごとに通信回線のサービスや料金には差があります。
なので契約を全く変更しなかった時でも月々の料金が変動する可能性があるわけです。
事前にプロバイダに問い合わせて、現在の住所と転居先とでサービス内容に相違点がないか確かめておいてください。
料金を安く抑えたい人は乗り換えを検討してみよう!
新規に契約を結ぶ際に料金の割引やキャッシュバックを行うといったキャンペーンを実施しているプロバイダはたくさんあります。
引っ越しの際にいい機会だからと別の回線に乗り換える人が多いのはそれが理由の1つでもあるでしょう。
とはいえ現在の契約期間次第では多額の違約金がかかってしまう場合もありますので、一概に乗り換えした方がいいとは言えません。
契約解除の際に請求されることがある料金
違約金(または契約解除料)
基本的に契約期間満了前の解約には多額の違約金が課せられます。
問題は回線工事の料金を月ごとの分割で支払っていて、まだ全部支払えていない時。
残りの料金が違約金に上乗せされることになるので、結果として予想外に高額となってしまう可能性も。
回線撤去のための工事にかかる費用
例えばネット回線が備え付けでない賃貸住宅で、個別に回線を契約していた時。
転居の際には回線を撤去するための工事を自己負担で行わなければなりません。
借りていた各種機器(アダプター、LANカード、モデムなど)の返却に必要な送料等、プロバイダの中には返却時の送料を無料にしている所もあります。
詳しくは問い合わせて訊いてみましょう。
機器の紛失・破損時に負担する費用
利用者自身の不注意で機器を紛失したり破損させたりしてしまった時は、多額の料金を請求される場合も。
翌月の利用料金
規定の日にちよりも前に契約解除の手続きを済ませられないと、利用料金が翌月の分まで発生してしまう場合があるのです。
解約に必要な手続きとは?
最初にすべきは連絡を入れること
契約の解除に当たっては回線事業者とプロバイダ、どちらにも連絡を入れなければなりません。
回線事業者とは、ネットを利用するのに必要な回線の提供を行っている事業者のこと。
例:NTT東日本・西日本、KDDI、ソフトバンクBB
そしてプロバイダとは、ネットサービスを提供している事業者のことを言います。
例:BIGLOBE、Yahoo! BB、OCN、@nifty、So-net
回線事業者とプロバイダの双方と契約を結ばなければ、ネットを利用することはできません。
では、わざわざ2つの業者と別個に契約する必要があるのはなぜか?
回線とは、言うなれば有料の高速道路のようなものであり、そこを走行するためには料金所、つまりプロバイダを必ず経由しなければならないからです。
原則として、解約時には回線事業者とプロバイダのどちらにも連絡を入れなければなりません。
しかし「BIGLOBE光パックNeo withフレッツ」や「OCN光withフレッツ」といった、回線事業者とプロバイダの契約が一体となっているプランはその限りではないのです。
また、プロバイダが契約~解約までの手続き全部を一括して引き受けていることもあります。
これらのケースにおいては解約時の連絡先が1つだけとなるので、手間が軽減されます。
付け加えておくと、ケーブルTVの場合は回線事業者・プロバイダ共に「J:COM(CATV局)」です。
借りていた機器の返却
先述の通り、回線が備え付けでない賃貸住宅で個別に回線を契約していた時は、引っ越しの際撤去のために工事を行わなければなりません。
しかし工事しなくても良い時には、借りていた機器(アダプター、LANカード、モデムなど)を返却するのみで済みます。
契約を解除したい旨をプロバイダに伝えた後、返却のための梱包キットが送られてきます。
これを使って解約手続きの書類や各種機器をプロバイダに送れば、解約は終了。
1年の中でも3月は新生活のための引っ越しが多い月です。
この時期は梱包キットの送付が遅れる場合がよくあるので、プロバイダへの連絡は引越し予定日よりもかなり早めにした方がいいでしょう。
あまり連絡するのが遅いと引越し予定日に間に合いません。
引っ越しする時はとにかくバタバタしているので、プロバイダへの連絡を先延ばしにしてしまう人は多いでしょう。
ですが不測の事態を避けるためにも、なるべく余裕を持って連絡を入れるようにしてください。
モバイルWi-Fiなら転居しても即座にネットに繋がる!
転居を終えて前の回線を問題なく解約できたのなら、次は新しく契約を結ぶ回線事業者とプロバイダを検討する必要があります。
契約の申請から実際にネットが利用できるようになるまでは最短で10日ほど。
場合によっては1ヶ月ということも。
また、解約せず同じ契約のまま使い続けるとしても転居先での開通工事がされるまでに結構な時間がかかってしまう場合もあります。
特に繁忙期は工事の予定日が1週間以上先になってしまうこともザラです。
最終的に開通完了までに2ヶ月を要したというケースもあるようです。
ネット回線は水道やガス、電気などとは異なり、手続きの完了から実際に使えるようになるまでにラグがあります。
しかしモバイルWi-Fiであれば、このような固定回線に関する問題の多くをクリアできるのです。
なにせ無線なので開通工事が不要。
また、店舗での契約なら即日、ネットから申し込んだ場合ならルーターが手元に到着してすぐネットの利用が可能となります。
「持ち運ぶためのルーターに、固定回線の代替としての充分な機能があるのか?」と不安に思う人もいるでしょう。
心配には及びません。
接続の安定感、回線速度、共に固定回線と遜色はないと断言できます。
複数の端末に接続することもでき、一家で共用可能なのが良い所。
固定回線と比べると月々の通信料金が割安なことも多く、お得なキャンペーンを頻繁に開催しているプロバイダもたくさんあります。
自宅に固定回線を引いていて近々転居を予定している人は、この機会にモバイルWi-Fiへの乗り換えも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?