「クレジットカードの現金化」というものをご存じでしょうか?
近年、この現金化を行う人がにわかに増加していると言われています。
現金化がどういうことなのかを詳しく知らなくても、言葉だけでどことなくマイナスの印象を抱く人は多いと思います。
これは詰まる所、ショッピング枠を現金に換える行為を意味します。
クレジットカードで買ったものを売るわけですね。
しかし、このような行為はどのクレジット会社も認めていないのです。
時にはカードの利用を止められてしまうケースも。
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どうして現金化は認められていないのか?
クレジット会社からしてみれば、カードの所有者にはどんどん利用してほしいはずです。
しかし現金化となると、クレジット会社に不利益がもたらされる危険性があります。
問題視されている最大の理由は、現金化を行うような所有者は高確率で返済を滞らせるからです。
少しの損に目をつぶってでもお金が欲しいという人は、その負債を返すためさらに現金化を行います。
このような負のスパイラルに陥れば、待っているのは破綻のみ。
カード所有者が返済能力を失えば、クレジット会社には損しかありません。
よって、頻繁に現金化を行っていると思しき所有者には調査の手が入ることになります。
他にも、本来の所有者ではない人に不正に利用されているという可能性が考えられます。
盗難、紛失したカードの拾得、スキミングといった手段によって、第三者が現金を得ているケースも珍しくありません。
こうした事態には早めに対策を講じなければ、所有者本人や決済を行った店舗にも多大な迷惑をかけることになってしまうでしょう。
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現金化がバレてしまうのはなぜ?
普通なら、分かるのは「クレジットカード決済で商品を買った」ということまで。
その後商品を現金化したとしても、それを知るすべはないはず。
クレジット決済というのは1日に何百人、何千人と利用するでしょうし、その全てに常時目を光らせていることは困難だと、多くの人が思うでしょう。
しかし実際には全てのデータがクレジット会社に記録されているため、現金化が疑われるような購入履歴も即座に見つかってしまうのです。
いくつか例を挙げてみましょう。
■高換金率の商品(新幹線の回数券、チケットなど)を頻繁に買っている
■クレジットカードの支払いがよく遅れる
■月ごとの平均的な使用額よりも明確に多く使っている
■リボ払いの利用頻度が高い
■世間で注目度の高い商品や同一の商品を短い間に続けて買う
こうした情報を見れば、所有者が金欠であることは容易に想像がつくわけです。
返済ができなくなる恐れがある所有者は事前にマークされています。
気を付けましょう。
膨大なデータをクレジット会社が1つ1つ人力で確かめているということはさすがにないでしょうから、おそらくはシステムによってデータを解析し、要注意人物をリストアップしていると推測できます。
現金化を疑われる商品とは?
新幹線や特急烈車の回数券、金券や商品券、各種チケット、ブランド品、ゲーム機などが要注意商品です。
これらは現金化の際に高い頻度で利用されます。
その理由はひとえに、高換金率であること。
たとえブランドもののバッグでも同じ商品をいくつも持つような人はまずいないでしょう。
ゲーム機にも同じことが言えます。
なのでこうした物をたくさん買うと、換金するためではないかと疑われることになるのです。
クレジット会社に目を付けられる危険性に気付かず、なおも購入を続けていれば、やがて買い物の履歴を監視しているシステムに見つかり、現金化を行っていることがクレジット会社に知られる羽目になります。
最初は電話による調査が行われます。
購入の理由が正当なものであると認められなかった場合、1ヶ月の利用可能枠を減らされたり、カードの利用資格自体を停止させられてしまったりします。
クレジット会社にとっては、損害が発生する可能性を摘み取るための適切な予防措置でしょう。
仮に現金化が明るみに出なかったとしても、返済が遅れたことをきっかけに疑いを持たれる場合も。
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Amazonギフト券を換金するとクレジット会社に目を付けられる?
現金化を疑われる商品として、先ほど金券や商品券を挙げました。
これにはもちろんAmazonギフト券も入っています。
買取業者からの人気が高く、高換金率で取引されている商品なのです。
クレジット決済でAmazonギフト券を購入すると、カードの履歴には「AMAZON.CO.JP」とだけ表記され、何を買ったかまでは分からないようになっています。
しかし、普段の利用額と比べて何十万も増えているような月には、当然ながらクレジット会社が怪しんで電話をかけてくるでしょう。
その結果、買ったのが大量のAmazonギフト券だと分かれば、現金化目的だと確実に疑われます。
これについては以下のような対処法が存在します。
■5万円より小さな額で、複数回に分けて買う
■5万円や10万円といったキリの良い金額を避ける
■高額のものを一括購入しない
とはいえ、返済ができなくなるほど購入するのはやめましょう。
それから場合によってはAmazonに対してクレジット会社が通知を行い、その結果Amazonから問題のあるユーザーだとみなされてしまうことも。
最悪、Amazonアカウントを停止されることも考えられるので、充分に気を付けてください。
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現金化がクレジット会社に漏れた際の罰則
現金化を行っている疑いのあるカード所有者に対しては、最初に電話で確認を取ります。
これには商品購入の理由を調査する他、カードが第三者によって不正に使われていないかを確かめる目的もあります。
購入の理由を訊かれて正直に「現金化するため」と答えれば、返済能力に疑問符を付けられ、場合によっては罰則を受けることに。
現金化を許可しているクレジット会社は存在しません。
つまり、クレジットカードの現金化は例外なく利用規約違反なのです。
現金化を行っていることがバレれば、すぐさま1ヶ月の利用可能枠が減らされるか、カード自体を利用できなくなります。
クレジット会社の中にはそれだけにとどまらず、会員資格を取り上げたり、それまで利用した分のお金を一括で請求したりする所も存在します。
この場合でも、請求されたお金をちゃんと払えたなら大きな問題は発生しません。
しかし払えなければブラックリストに名前を載せられることになります。
ブラックリストは各クレジット会社で共有のもの。
ブラックリストに記載された人物には新たなクレジットカードの発行がされなくなります。
それだけでなく、賃貸契約やローンの利用も困難になってしまうのです。
ブラックリストにはおよそ5年間名前が残り続けるそうです。
クレジットカードの支払いは、たった100円でも、返済せずに放置してはいけません。
金額は関係なしに「返済を怠った」という事実だけでブラックリストに記載されてしまうからです。
車や家を買うためにローンを組もうとしても、ブラックリストに名前が載っている限りは不可能です。
クレジットカードの規約に違反したことによる罰則には、利用停止だけでなく、こうした重大なものもあるのです。
扱いにはくれぐれも注意し、返済を滞らせることのないようにしましょう。